イクタケマコトのブログ

イラストレーター・アーティストインレジデンス黄金町参加中。
MENU

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ヴァンス

主夫1コマ用30065

ヴァン=ダイン「グリーン家殺人事件」を読み終えた。
最後までハラハラドキドキしてしまった。80年以上前のミステリでは古典なので犯人も途中でナントナク気付くけれど、全然飽きなかった。感想を色々書くとネタバレになりそうなので止めておく。この前書いたように比喩や引用は多々あったけれど、スマートだしシャレた感じで心地よかった。


もう1つ気になったのは、探偵のファイロ・ヴァンスが美術愛好家だと言うこと。今読んでいる「ベンスン殺人事件」では、「セザンヌの水彩画を200ドルで買おうか・・・」なんてくだりがある。現在では、どの位の金額なのか気になって調べてみたら、1ドル=600円、もしくは5000円と10倍も差があった(笑) 前者で考えると12万円、後者で考えると100万円。現在、油絵の大作が数十億で取引されているから、100万でも超破格だと思う。と思っていたら、「2年後に3倍になった」と記述があった。それでも安いけど。

さて、美術史的に見ると、「ベンスン殺人事件」が発表された1926年は、ダダがシュルレアリスムに移り変わった直後。セザンヌはこの20年前に亡くなっていて、その評価は現代とまで行かなくとも高かったようだ。

舞台のアメリカは、当時は芸術後進国。(アメリカが中心になるのは大戦後、60年代から) 1913年に現代美術元年と言われる印象派、キュビズムの作品が初めてアメリカで大々的に発表されたアーモリーショウが開かれてから13年しか経っていない。この時、アメリカの公立美術館が初めてセザンヌを買ったらしい。

ヴァンスは、それまでヨーロッパに住んでいたと記述があるから、きっとそこで知っていたんだろう。ヨーロッパではかなりの値がついていたと思うから、ニューヨークに帰ってきて狂喜乱舞したのではないか。あの芸術への饒舌も頷ける(笑) 

と、色々書いてきたけれど、3年後、29年には世界大恐慌が起こる。おそらく、絵画の取引額もガクンと落ちたハズ。2年後に3倍になり、その1年後には10分の1になったのか? そう考えると、はじめのドルの価値も間違ってはいないのかしら。


最後に。ヴァンスは北斎にも触れているけれど、こちらはボロカスでした。



スポンサーサイト

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://tomotown.blog98.fc2.com/tb.php/629-8f23a7b3
該当の記事は見つかりませんでした。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。